こんにちは、mikumoです。
中学生の頃、テニス部に入ってたんだけどね。
夏の炎天下、コートで練習してるのに、水飲み場は一か所だけ。しかも先輩から順番に飲んでいくから、一番下っ端の僕は、休憩時間が終わっても水が飲めないことが普通にあった。
当時は「そういうもん」だと思ってたんだよね。今考えるとやばいでしょ笑
今はこんな部活ないと思うけど、あの頃、誰も倒れなかったのは本当に運が良かっただけだと思う。
で、今年も毎年のように熱中症の報道が出てるよね。対策法もいろいろ紹介されてる。
でも僕が調べていくうちに、意外な落とし穴があることがわかってきてね。
熱中症で救急搬送された人の発生場所、一番多いのはどこだと思う?
答えは「住居」。全体の約4割。炎天下の運動場でも、工事現場でもなく、家の中なんだよね。

つまり熱中症対策って、外に出るときだけの話じゃない。今日この家の中から始める話なんよ。
今日は①今すぐできる対処法 → ②家の中を安全にする → ③熱中症になりにくい体をつくるの順で書いていきます。特に③は、小さい子どもがいる家庭向けに厚めに書きました。うちも小さい子どもがいるので、なおさら気になるところで。
いま具合が悪い人、目の前に具合が悪い人がいる人は、1章だけ読んでください。
1. いま熱中症かもしれないときの対処法
まず結論から。覚えるのはこの一行で足ります。
頭痛・吐き気が出たら受診。意識がおかしければ119番。
冷やす場所は首・脇の下・太もものつけ根。おでこじゃないんだよね。この理由は後で書きます。
症状で見分ける3段階
熱中症って重症度で分類されてるんだけど、難しい医学用語は覚えなくていいと思ってる。
大事なのは「自分や家族が今どこにいるか」がわかることだけだからね。
| こんな症状 | どうする | |
|---|---|---|
| Ⅰ度 | めまい、立ちくらみ、筋肉のけいれん(足がつる)、大量の汗 意識はしっかりしている | 涼しい場所で休む+水分・塩分 そばで見守る |
| Ⅱ度 | 頭痛、吐き気・嘔吐、ぐったりする、集中力や判断力が落ちる | その場をやめて医療機関へ |
| Ⅲ度 | 呼びかけへの反応がおかしい、言動が変、まっすぐ歩けない、ろれつが回らない、けいれん | すぐ119番 待つ間に体を冷やす |
Ⅰ度とⅡ度の境目が「頭痛・吐き気」なんだけど、なんでここが分かれ目なのかというと、
吐き気があると、水が飲めなくなるから。
自分で水分をとって回復するっていう道が、閉じちゃうんだよね。だから受診に切り替える。シンプルな理由なんだけど、これ知ってると判断が早くなると思う。
もうひとつ大事なのが、Ⅰ度でも休ませて15〜30分で良くならないならⅡ度として扱うってこと。
「様子を見る」って、実は一番あいまいな言葉だと思ってて。何分見るのか、何が変わったら動くのかを決めておかないと、ずっと様子を見ることになっちゃうんよ。
迷ったときは重いほうに寄せる。それで損することはないからね。
補足:2024年に「Ⅳ度」が追加されたらしい
細かい話なんだけど、日本救急医学会が2024年に約10年ぶりに診療ガイドラインを改訂して、これまでⅢ度としてた重症群からさらに重い「Ⅳ度」を分けたんだよね。
ただⅣ度の判定には体の内部の温度(深部体温)の測定が必要で、これは医師向けの区分。だから僕たちが使うのは、上の3段階でじゅうぶんです。
やることは3つだけ
① 涼しい場所へ移動する
エアコンの効いた室内が最優先。なければ日陰へ。そして衣服をゆるめる。
とにかくこれが最初。
② 首・脇の下・太もものつけ根を冷やす
なんでこの3か所なのかというと、ここは太い動脈が皮膚のすぐ下を通ってるから。首は頸動脈、脇の下は腋窩動脈、脚のつけ根は大腿動脈。ここを冷やすと血液そのものが冷えて、体の内側まで冷やせるんだよね。
保冷剤があればタオルで包んで当てる。なければ濡れタオルとうちわでもOK。気化熱でちゃんと冷えます。

で、ここで意外な話。冷却ジェルシートは、あんまり効かない。
熱が出たらおでこを冷やす、って日本の家庭に完全に根づいてるよね。風邪をひいたら熱さまシート貼るし、僕も普通にやってた。
でも熱中症だと、おでこや冷却ジェルシートの効果は限定的とされてるんよ。
理由は、熱中症で問題になるのが皮膚の温度じゃなくて体の内側の温度だから。太い血管が通ってない場所は、いくら冷たくしても血液を冷やせない。だから内側の温度が下がらない。
気持ちよさと効果は別、ってことなんだよね。これ、けっこう衝撃だった。
③ 水分と塩分をとる。飲めないなら受診
水だけだと足りません。汗で塩分も出てるから、両方いっしょに入れる。
- 経口補水液(OS-1など)がいちばん確実
- スポーツドリンクでも可
- 手作りするなら水1リットルに塩1〜2グラム。舐めて「ほんのり塩味」くらい。砂糖を足すと吸収が良くなる
- カフェイン入りの飲み物は避ける(尿を増やしちゃうから)
そして繰り返しになるけど、自分で飲めない状態なら経口補給はあきらめて受診。無理に飲ませると誤嚥(気管に入っちゃうこと)の危険があるからね。
子どもの場合の見分け方
子どもって「しんどい」を正確に言えないんよ。だから大人が見て気づくしかない。
見るポイント
- 顔が赤くて、ひどく汗をかいてる → 体の中の温度がかなり上がってるサイン
- 元気がない、動きが鈍い
- 睡眠は足りてるのに、あくびをしてる
- なんとなくいつもと様子が違う
最後のやつが、実はいちばん大事かもしれない。親の違和感ってたいてい当たるからね。
対応の目安
- だるさ、吐き気くらい → イオン飲料を与えてみる。飲めれば様子を見る。飲めなければ受診
- 反応がない、動きがおかしい、けいれん → すぐ救急車
あと、迷ったときの電話番号は覚えておくといいと思う。
- #8000(小児救急電話相談)— 子どもの症状について相談できる
- #7119(救急安心センター)— 救急車を呼ぶか迷うとき(地域によって未対応の場合あり)
実はうちも一回あってね。
子どもをお風呂に入れてたら、急に「気持ちわるい」って言い始めて。見る見るうちに顔が白くなって、意識がもうろうとしてきた。あれは本当に焦ったよ。
結果的には脱水による症状だったんだけど、そのとき#8000に相談して対応できたのが良かったと思ってる。自分だけで判断しようとすると、たぶん判断が遅れてた。
何かおかしいと感じたら、医療機関につなげることも視野に入れて、迅速に動く。これが一番大事だなと実感しました。
2. まず、家の中を安全にする
冒頭の話に戻るね。熱中症で運ばれる人の約4割は、家の中で発症してる。
じゃあ家の中で何をすればいいのか、って話。

「エアコン28℃」って、実は誤解されてる
「熱中症対策でエアコンは28℃」——これ、聞いたことあるよね。僕もそう思ってた。
でもね、
環境省が言ってる「28℃」は、エアコンの設定温度じゃなくて「室温」の目安なんよ。
これ、めちゃくちゃ大きな違いじゃない?
設定温度を28℃にしても、部屋の広さ、日当たり、断熱性能、人の数で、実際の室温は28℃にならない。西向きの部屋だったら30℃超えてることもある。
環境省が示してる目安は、室温28℃以下・湿度70%未満。この「室温」を28℃前後にするために、設定温度は下げてかまわないんだよね。暑ければ26℃でも25℃でもいい。
つまり、「28℃に設定してるから大丈夫」が一番危ない勘違いってこと。節電を意識して我慢するのは、正直本末転倒だと思う。

だから、温湿度計を置く
じゃあ室温をどうやって知るか。答えはシンプルで、温湿度計を部屋に置くだけ。
千円前後で買えるし、エアコンの設定温度を眺めるより、実際の室温を見るほうが100倍正確だからね。よく見える場所に置いて、家族全員が確認できる状態にしておく。
うちはニトリで買った室温と湿度が測れるやつを使ってます。正確さはよくわからないけど、目安としては十分機能してるかな。
正直これ、家の中の熱中症対策としては一番コスパいいと思う。
子どもがいる家は、「高さ」を意識したい
ここが子育て中の家庭で見落としがちなポイントで。

外と室内で、子どもの環境は逆方向にズレるんだよね。
外では、子どもの高さは大人より暑い。
アスファルトの照り返しがあるから、地面に近いほど気温が高くなる。子どもは背が低いから、大人が感じてる以上の暑さの中にいるってこと。ベビーカーはさらに低いので、日よけをつけてても地面からの熱を受けます。
室内では、子どもの高さは大人より涼しい。
エアコンの冷気は重いから、床の近くにたまる。ハイハイしてる赤ちゃん、床で遊んでる子ども、ベビーベッドの上。大人が「ちょうどいい」と思ってる温度でも、子どもは冷えすぎてることがある。
だから、子どもと同じ高さに温度計を置くのが確実。エアコンや扇風機の風が直接当たらないようにも気をつけたいところ。汗をかいた体に風が当たり続けると、今度は冷えすぎちゃうからね。
外では「大人が思うより暑い」、室内では「大人が思うより涼しい」。
どっちも結論は同じで、大人の体感では測れないってことなんよ。
湿度も見てほしい
温湿度計をすすめる理由がもうひとつあって、湿度なんだよね。
気温がそれほど高くなくても、湿度が高いと汗が蒸発しない。汗は蒸発するときに熱を奪うことで体を冷やしてるから、蒸発しないと汗をかいた意味がなくなっちゃう。
だから湿度が高い日に、気温だけ見て「今日は大丈夫」って判断するのは危険。除湿運転を使う、扇風機で風を動かす。空気が動くだけで汗は蒸発しやすくなるからね。
エアコンは「あるだけ」じゃ守ってくれない
ちょっと重い話をします。
東京大学と東京都監察医務院が、2013年から2023年に東京23区で熱中症で亡くなった約1,450例を調べた研究があってね。室内で亡くなった約1,300例のうち、16.4%はエアコンを適切に使えなかったことが原因と見られる事例だった。
内容がなかなか衝撃的で、
- 28℃に設定してあったけど、暖房設定になってた
- 冷房じゃなくて送風モード、掃除モードになってた
- 冷房設定なのに温風しか出てなかった
- 送風口にホコリが詰まって、風が出てなかった
- リモコンの電池が切れていて使えなかった
これ、めっちゃ怖くない?
エアコンがあることと、エアコンが効いてることは、別なんだよね。
このデータは高齢者の事例が中心だから、「実家の親に電話したとき、エアコンがちゃんと冷房で動いてるか聞いてみる」——これだけでも意味があると思う。この話は別記事で改めて書きます。
もちろん自分の家も同じで。シーズン最初に一回は確認しておきたいところ。冷房で動いてるか、風が出てるか、フィルターが詰まってないか。
3. 熱中症になりにくい体をつくる
ここまでは「起きたとき」と「今日できること」の話。
ここからは、続けることで効いてくる話をします。
体は暑さに慣れる
人間の体って、暑い環境にくり返しさらされると、暑さに適応していくんだよね。
これを暑熱順化(しょねつじゅんか)といいます。
体で起きる変化は4つ。
- 汗が早く出るようになる — 体温が上がりきる前に発汗が始まるから、上昇そのものを抑えられる
- 汗の塩分濃度が下がる — 同じ量の汗をかいても、失う塩分が少なくてすむ
- 皮膚の血管が広がりやすくなる — 体の表面から熱を逃がしやすくなる
- 血液の量が増える — 皮膚に血を送りながら血圧を保てるから、めまいが起きにくい
よくできてるよね。体ってちゃんと適応するようになってるんよ。
でも逆に言うと、慣れてない体は無防備ってこと。
梅雨明け直後とか、久しぶりの猛暑日に倒れる人が多いのはこれが理由。気温だけ見れば8月のほうが暑いのに、6月末や7月上旬に救急搬送が急増するのは、体ができてないからなんだよね。
子どもは、大人より不利
先に前提を共有させてください。子どもは大人より熱中症になりやすい。 理由は3つあります。
① 汗をかく機能が未熟
暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかる。汗が出るのが遅いってことは、体温が下がるのも遅いってこと。体に熱がこもりやすい状態なんだよね。
② 体が小さいぶん、外気の影響を受けやすい
体重に対して体の表面積が広いから、周りの環境の影響をダイレクトに受ける。しかも気温が皮膚の温度より高くなると、熱を逃がせないどころか周りの熱を吸収してしまうんよ。
③ 背が低い
さっき書いたとおり、地面の照り返しをまともに受ける。大人が感じてる暑さと、子どもがいる場所の暑さは違うってこと。
子どもの体づくりは「鍛える」じゃない
ここが、この記事でいちばん伝えたいところ。
「暑さに慣れさせよう」って話をすると、「暑い中で運動させて鍛える」って方向に行きがちだよね。僕の中学のテニス部がまさにそれで。炎天下で水も飲めずに練習して、それで強くなると思われてた。
でも、それは危険なんよ。
理由は、子どもは大人より暑熱順化の効果が出にくいことが示唆されてるから。大人と同じことをやらせても、大人と同じ見返りは返ってこない。それなのにリスクだけは大人より高い。割の悪い賭けになっちゃうんだよね。
じゃあ何をするか。方向性は3つだと思ってます。

① 涼しい時間帯に、外で遊ぶ習慣をつくる
- 朝や夕方の、気温が上がりきってない時間帯に
- 1回30分くらいでいい
- 週3〜5回が目安
- 鬼ごっこ、ボール遊び、公園の遊具。特別なことは何もいらない
- 必ず水分補給をしながら
「暑い中で運動させる」じゃなくて「涼しい時間に体を動かす」。ここを間違えないようにしたい。
お風呂も使えるよ。シャワーだけで終わらせず、38〜40℃くらいのぬるめの湯船に浸かる習慣をつける。これも汗をかく機会になります。
② 自分で水を飲める子にする
これ軽視されがちなんだけど、けっこう重要だと思ってて。
「のどが渇いたら、自分で飲む」ができるようにする。専門的には自由飲水といって、公的機関の資料でも子どもの熱中症対策として挙げられてるんだよね。
なんで大事かというと、親が言わないと飲まない状態だと、親が見てない場所で無防備になるから。園、学校、友達の家、公園。全部そう。
水筒を自分で開けて、自分のタイミングで飲む。この習慣が、親の目が届かない場所での防御になるんよ。
僕の中学時代がまさに逆で。飲みたくても飲めない環境だったし、「休憩時間内に飲めなかった」で終わってた。あれは子どもだけじゃ絶対に解決できない話で、環境そのものがおかしかったんだけどね。
③ 「しんどい」と言える練習をする
子どもって、遊びや部活に夢中になると自分の体の変化に気づかない。気づいても「言ったら止められる」と思って黙ることもある。
僕もそうだった。喉が渇いてても言えなかったし、言う場所すらなかった。
だから、送り出すときの一言が効くと思ってて。
「今日は暑くなりそうだから、しんどくなったら早めに先生に言ってね」
これを言われた子は、言っていいんだ、っていうスイッチが入る。逆に言われてないと、我慢する方向に行っちゃう。
たった10秒の声かけだけど、これが一番安いリスク対策かもしれないなと思ってます。
そして、やらない日を決めておく
これがないと、上の3つは危険な方向に転びます。
次の日は、体づくりより休養を優先してほしい。
- 寝不足の日
- 朝ごはんが食べられなかった日
- 熱や下痢のあと
- なんとなく元気がない日
- 久しぶりに運動する日
この日に「習慣だから」って外に出すのは逆効果。暑熱順化って、体に余裕があるときにしか進まないからね。余裕がない日にやると、ただリスクを取るだけになっちゃう。
特に寝不足はけっこう効いてくるので、そのあたりは寝不足とメンタルの話にも書いてます。
大人の体づくりはシンプル
大人はやることが単純で、しかも効果もちゃんと出ます。
やること(どっちか一方でOK)
- 運動:「ややきつい」と感じる程度を1日30分。早歩き、軽いジョギング、自転車
- 入浴:40℃くらいの湯船に、汗が出るまで10〜15分
期間の目安
- 2週間続けると、暑熱順化がほぼ完成する
- 数日で効果が出はじめる(まず発汗が早くなる)
- ただし、3〜4日空くと戻りはじめる
最後の点が大事だと思ってて。直前に詰め込むより、日常にしちゃったほうが確実なんよ。梅雨明けや連休明けに熱中症が増えるのは、この「空白」が原因のひとつだからね。
僕は自転車に乗るのが習慣になってるんだけど、結果的にこれが暑熱順化になってたっぽい。そのあたりの話は自転車に乗る効果の記事に書いてます。
忙しくて時間が取れない人へ
わざわざ運動しなくても、日常の中で汗をかく機会は作れます。
- 帰り道に1駅分歩く
- エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使う
- 少し遠くのスーパーまで歩くか自転車で行く
これで十分。ハードル上げて続かなくなるより、低くして毎日やるほうが効くからね。
毎日の水分は1.2リットルが目安
体づくりと同時に、水分の習慣も整えておきたいところ。
飲み物として摂る量の目安は、1日1.2リットル。(食事に含まれる水分は別)
コップ6杯くらいだね。いっぺんに飲むのは難しいから、タイミングに分けます。
- 起きたとき:コップ1杯
- 朝・昼・晩の食事時:それぞれ1杯
- 入浴の前後:1杯
- 寝る前:1杯
で、一番大事な原則がこれ。
のどが渇く前に飲む。
理由があってね。人間は軽い脱水状態のとき、のどの渇きを感じないんだよね。
つまり「のどが渇いた」と感じた時点で、すでに脱水は始まってるってこと。
これ知ったとき、けっこう驚いた。渇きをサインにしてると、いつも後手になるってことだからね。
暑い場所に出る前、汗をかきそうな活動の前に、あらかじめ飲んでおく。これが正しい順番です。
汗をかいた日は1.2リットルじゃ足りないので、それ以上に増やしてください。
塩分の補給も忘れずに
汗をかいた日は、水だけじゃ足りません。塩分も出てるから両方入れる必要があります。
- 経口補水液、スポーツドリンクなら手軽に両方入る
- 手作りなら水1リットルに塩1〜2グラム。砂糖を加えると吸収が良くなって、疲労回復にもつながる
- 梅干しや漬物でも塩分は摂れるけど、水分は別に飲むのが前提。塩気のあるものだけ食べて水を飲まないと、かえって脱水が進みます
- カフェイン入りの飲み物は尿を増やすので、水分補給には向かない
- お酒は論外。飲んだ量以上の水分が出ていきます
持病があって塩分制限を受けてる方は、かかりつけ医の指示を優先してくださいね。
夏の水分補給には梅ジュースもおすすめ。うちは毎年作ってます。
4. で、対処しないとどうなるの?
ここまで対策の話をしてきたので、最後に対処しなかった場合の話を短くしておきます。
数字で見ると、けっこうやばい
救急搬送が年間10万人を超えました。
2025年の5〜9月に熱中症で救急搬送されたのは、全国で10万510人。統計を取りはじめてから初めて10万人を超えたんだよね。10年前(2015年)の約1.8倍。

10万人ってピンとこないかもしれないけど、東京ドームがほぼ2つ満員になる人数。それが毎年、夏の5か月で運ばれてるってことなんよ。
しかも、軽く済む病気じゃない。
搬送された人の内訳を見ると、軽症が約63%。残りの約36%は入院が必要な状態(中等症・重症)だった。3人に1人以上だからね。
そして、亡くなる人がいる。
2024年の統計で、熱中症による死亡は2,152人。同じ年の結核による死亡が1,461人だから、それを上回る規模なんだよね。
さらに、重症化すると後遺症が残ることもある。体温が40℃を超えると、体の中でタンパク質が変性して、臓器がダメージを受けはじめる。この段階になると、後から取り返せない部分が出てきちゃう。
でも、防げる話でもある
数字を並べたけど、脅すために書いたわけじゃなくて。逆のことが言いたいからで。
熱中症の重症化は、初期の段階で適切に対処すれば防げます。
- 涼しい場所へ移動する
- 首・脇の下・脚のつけ根を冷やす
- 水分と塩分を入れる
- 頭痛や吐き気が出たら受診する
- 意識がおかしければ119番
これだけ。特別な機材も専門知識もいらない。
知ってるかどうか、その場で動けるかどうかだけなんだよね。
で、それを一番必要とするのは、たぶん自分じゃなくて家族だと思う。子どもは自分で判断できないし、症状を正確に伝えられないから。だから大人が知っておく必要がある。
うちのお風呂のときみたいに、いきなり来ることもあるからね。
まとめ
長くなったので、3つだけ持ち帰ってください。
① 迷ったときの判断基準はこれ
頭痛・吐き気が出たら受診。意識がおかしければ119番。
冷やすのは首・脇の下・太もものつけ根。おでこじゃ足りない。
② 家の中を先に安全にする
熱中症の発生場所で一番多いのは住居。「エアコン28℃」は設定温度じゃなくて室温の目安。温湿度計を1つ置いて、実際の数字で判断する。子どもは大人と違う高さにいることも忘れずに。
③ 子どもは鍛えるより、環境と習慣
涼しい時間に外で遊ぶ、自分で水を飲めるようにする、しんどいと言えるようにする。そして寝不足の日や体調が悪い日は、迷わず休ませる。
大人は2週間前から。1日30分の運動か、湯船に10〜15分。3〜4日空くと戻るから、日常にしちゃうのが確実です。
⸻
熱中症対策って、道具を買う話だと思われがちだけど、この記事に出てきたことのほとんどはお金がかからない。温湿度計くらいかな。
必要なのは、知識と、判断できる状態。それだけで守れるものって、けっこう大きいと思ってます。
僕の中学時代みたいな環境は、今はもうないと思う。でも「我慢して頑張る」が正しいって空気は、形を変えてまだあるよね。子どもには「しんどい」って言える方に育ってほしいなと思ってます。
これからが夏本番、ますます暑くなるので、ぜひいろいろ対策を講じてみてください。
健康な体があってこその自由です。
自由を身近に。
また次の記事で会いましょう。
参考にした資料
- 総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」
- 厚生労働省「人口動態統計」(令和6年)
- 環境省「熱中症環境保健マニュアル」/熱中症予防情報サイト
- 日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン2024」
- こども家庭庁「みんなで見守り『こどもの熱中症』を防ぎましょう!」
- 国立成育医療研究センター「熱中症(熱射病)」
- 日本気象協会「熱中症ゼロへ」
- 東京大学大学院医学系研究科・東京都監察医務院プレスリリース(2025年6月20日)
※この記事は公的機関の情報をもとに書いてますが、医療行為の指示ではありません。実際の判断は医療機関の指示に従ってください。


