個人向け国債はなぜ証券会社でキャッシュバックがもらえるのか

個人向け国債はなぜ証券会社でキャッシュバックがもらえるのかを疑問に思うみくものイラスト お金の自由

こんにちは、mikumoです。
みんな「個人向け国債」って知ってる?

先日、新聞を読んでいたら「個人向け国債の購入を国が促している」という記事が目に入ってね、
日銀が政策金利を0.25%上げたことを思い出して、関係しているのかな?

と思い、いろいろ調べていくと、こんなことがわかって

「証券会社で個人向け国債を買うとキャッシュバックしてくれる」

これ、よく考えたらおかしくない笑?
国債の金利ってどこで買っても同じはずなのに、なんで証券会社はわざわざお金を配ってまで売りたがるのかなーと思って。

これを買うこと自体は株投資とのバランスも必要だけど悪くない選択だと思います。
一方で、購入にあたって知っておいた方がいいことがあるので、ぜひ読んでいってね。


1. 証券会社がキャッシュバックする理由

詳しいの説明はこの後にするけど、ここ気になるよね。

前提として、個人向け国債はどこで買っても金利・条件はまったく同じです。財務省が一律に決めているので、銀行で買おうが証券会社で買おうが、もらえる利息は変わりません。

本題、じゃあなんで証券会社は、わざわざキャッシュバックキャンペーンを打ってまで売りたがるのか。

そもそもね、販売会社(証券会社・銀行)は財務省から「事務委託手数料」が支払われる仕組みがあるのね。
ここまで聞くと、
「どこで買っても国債の値段は変わらない。事務手数料も同じ。でも一部の証券会社はキャッシュバックしたら赤字じゃん。」

って思わない?僕はね、そう感じたのよ。

そして面白いのが、銀行窓口は基本的にキャッシュバックなし、一方で証券会社(特にネット証券や大手対面証券)はキャンペーンに積極的という温度差です。

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 さらに謎が深まるよね?

 なんで、身を切る施策を行ってまで顧客を集めようとするか。

 結論、国債をきっかけに口座を開いてもらったあと、投資信託や株式といった「継続的に手数料が入ってくる商品」に誘導すること。

つまり、

  • 個人向け国債=入口商品(フロントエンド)
  • 投資信託の信託報酬、株の売買手数料=本命の収益源

「損して得とれ」って言葉あるじゃない?まさにあれです。
個人向け国債は『餌』で、口座を作ってもらった後の商品で証券会社がしっかり稼ぐっていう構図なんだよね笑

じゃあ、国債を買うならどこがいいか?

正直どこで買っても同じです。
でも、将来的に別の投資商品の案内があったり、購入することになる可能性があるとわかっている。

それであれば、ネットで完結するネット証券が合理的。

「窓口はやめとけ」と強く言い切るつもりはありません。対面で相談しながら決めたいというニーズもあるし、それはそれで一つの選び方だと思います。
ただ、僕としては将来的に別商品の紹介とか促しがあると考えると めんどくさい と思ってしまうので、お勧めしません笑
 少なくとも僕だったらネット証券で買うかな笑

2. 個人向け国債とは?

 ここからは「個人向け国債」について基本的な部分を書いていくよ。

個人向け国債は、簡単に言うと国が発行する借金の証書です。僕たちがこれを買うということは、国にお金を貸すということになります。

基本的な特徴はこんな感じ。

  • ✅ 最低1万円から購入可能
  • ✅ 購入手数料は無料
  • ✅ 発行から1年経過すれば中途換金できる(ただし中途換金調整額が差し引かれる)
  • ✅ 元本保証つき
  • ✅ 最低金利0.05%が保証されている(どれだけ金利が下がってもこれ以下にはならない)  国に個人がお金を貸して、国はその見返りとして利子をつけて返してくれるという仕組みです。

種類は3タイプ。

種類特徴
変動10年半年ごとに金利が見直される
固定5年発行時の金利が満期まで固定
固定3年発行時の金利が満期まで固定(期間が一番短い)

ちなみに2026年7月募集分の金利(税引前)はこんな水準でした。

種類利率
固定5年年1.95%(3種類の中で最高)
変動10年年1.80%
固定3年年1.56%

数字だけ見ると「思ったより高いな」と感じた人もいるんじゃないでしょうか。少なくとも、銀行の金利よりは高いので、預金ほど柔軟にお金の出し入れはできないけど、動かさない現金があるのであれば、国債という選択肢は全然ありだと思います。

3. メリット・デメリット

 とはいえね、何事にもメリットデメリットはあるわけで、それについて触れていくよ。

メリット①:銀行の定期預金の上位互換になりうる

銀行の定期預金金利は、メガバンクの1年ものでだいたい0.4%程度です(2026年7月時点。ネット銀行の口座開設キャンペーンでは1%台半ばのものもあります)。それに対して個人向け国債は1.5〜1.9%台(2026年7月時点)。

同じ「元本保証」の枠組みで比べると、実質的に金利の高い定期預金に近い存在だと言えます。
説明が重複しちゃうけど、銀行にお金を寝かせておくくらいなら、個人向け国債という選択肢は素直に検討する価値があるな、と僕は思います。

メリット②:インフレ率よりもギリギリ高い水準で推移している

2026年5月の消費者物価指数(CPI)は前年比1.5%、コアCPIは1.4%でした。一方で国債の金利は1.5〜1.9%台。

つまり、ほぼ拮抗〜やや優位という際どい水準なんですよね。

「国債はインフレに勝てない」とよく言われますが、今の水準で言い切ってしまうのは正確ではありません。かといって「インフレに楽勝で勝てる」というほど余裕があるわけでもない。今はギリギリ勝っている状態。
拮抗している状況ではあるけど、預金積み立てしているよりは十分利益を受けることはできる。

バランスで考える

株式(オルカンやS&P500など)は、長期で見ればインフレに勝ちやすい資産です。ただし当然、下落するリスクもあります。

一方で国債や現金は、大きく増えることはないけど、大きく減ることもない「守り」の資産。

インフレは株が優勢、デフレの時は現金が優勢といわれていて、今回国債は現金の部類に入るのね。
今のインフレ考えると全体のポートフォリオを株優勢にしつつ、現金の保有の仕方として預金と国債を持っておくことはいいことだと思う。
ただ、株は上がり下がりするものなので、両方をバランスよく持っておくことが資産形成の基本。ここは押さえておいてほしいところです。

4. 種類と売れ筋 〜今売れてるのは「固定5年」〜

まぁ、国債も選択肢としてあるのは分かった。
で、何を買えばいいのか?

3種類の使い分けをおさらいすると、

  • 変動10年:半年ごとに利率見直し。長期金利に連動する
  • 固定5年:発行時の利率が満期まで固定
  • 固定3年:発行時の利率が満期まで固定、期間は一番短い

昔から「個人向け国債=変動10年一択」というのが、業界のわりと定番の考え方でした。低金利が続いていた時代は、変動10年の方が有利になりやすかったからね。

でも財務省が公表している2026年5月発行分の実績を見ると、様子が変わってきており、

種類発行額
固定5年5,272億円(全体の半分以上)
変動10年2,356億円
固定3年1,807億円
合計9,435億円(1年前の約1.6倍)
2026年5月発行の個人向け国債、固定5年が発行額トップという種類別発行額比較の棒グラフ

固定5年が、他の2つを合わせたよりも多く売れているんですよね。全体の発行額自体も1年前の約1.6倍に伸びています。

なんで逆転が起きてるのか?

変動10年の利率は「基準金利 × 掛け目0.66」という計算式になっていて、基準金利が1%上がっても、利率は0.66%しか上がらない仕組みなんだよね。

一方で固定5年・固定3年は、基準金利から一定の値を「引き算」する方式。だから金利が上がる局面では、固定タイプの方が相対的に有利になりやすいというわけ。

実際、2026年7月時点では固定5年(1.95%)が変動10年(1.80%)を上回ってる。

ここは「変動10年がおすすめ」とか「固定5年一択」みたいな決めつけをするつもりはありません。あくまで「実際に売れているのは固定5年で、その理由はこういう金利計算の仕組みにある」という、データに基づいた事実として受け止めておくのがフェアだと思います。

5. まとめ

なぜ国が個人向け国債の購入を促しているのか。背景には「金利のある世界」への移行や、日銀が国債保有を縮小していく中で、安定的に国債を持ってくれる層を増やしたいという事情があるようです。

冒頭で触れた日銀の利上げも、まさにこの「金利のある世界」への転換の一幕。国債の話も、金利のニュースも、実は地続きの話なんだなと今回調べていて感じました。

今回調べてみて国債は「守りの資産」としては優秀だけど、「資産形成のメインエンジン」にはならない、という立ち位置です。

  • 銀行の定期預金よりは金利が高い
  • でもインフレに大きく勝てるほどの伸びしろはない
  • だから株などの「攻め」の資産と組み合わせてこそ意味がある

国債って正直縁遠いものだと僕は思ってたんだけど、個人でも買えるし、1万円から買えると思うと、意外に身近なものなんだなと感じたところです。

・生活防衛資金は現金で確保している
・特別費も十分現金として保有している
・それで遊ばせている現金がある

こんな方は、国債の購入も検討していいかなと思います。

自由を身近に。

また次の記事で会いましょう。

この記事を書いた人
mikumo

「自由」を実験中のブロガー、みくもです。家計改善・副業・投資を試しながら、会社に縛られない生き方を模索しています。失敗も全部ネタにしながら、等身大でお届けします。

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